二次創作

小説紹介 『鬼神西住』

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 『鬼神西住』を読んだ。

 まず、全てのものには二面性が存在する。これは真実だ。良い面があり、悪い面がある。善があり、悪がある。正があり、誤がある。光があり、そして闇がある。それは僕ら人間にも当てはまる。僕らは表面上、体裁上、理性上、光り輝く美しい、希望に満ち溢れた正義を求めている。「世の中よ、平和であれ。純粋で尊いもので満ち溢れよ」と唱えている。しかし、だ。救いがたいことに、僕らは同時に、どうしようもなくどす黒いものも求めている。光り輝く正義を浮き立たせるための真っ黒な悪を心のどこかで求めている。善を体現するヒーローの像を想像すれば、片方には必ず、度し難い悪の権化の存在がある。それが、紹介させて頂いた作品『鬼神西住』だ。まさに、悪のカリスマ。純粋なる邪悪。「本人は悪だと思っていないのが一番たちが悪い」とよく言われる。それは、鬼神西住を論ずるにあたってはまったくの的はずれな意見だ。彼女は『悪』すらも使役する。悪を理解し、悪の使い方を熟知し、悪を自在に使いこなす。「目的のためには手段を選ばない」ことが悪者の必須条件ともよく言われる。やはり、鬼神西住は違う。目的こそ手段、手段こそ目的。全てが闘争のために。ただただ闘争のために。 彼女の「生きる」と「戦う」はまったく同義なのだ。彼女は呼吸をするように闘争する。彼女は思考するごとに闘争する。彼女の“血”の中に潜む、西住流の原初の記憶が、彼女自身を燃焼させながら、立ちはだかる者全てを踏み潰し、蹂躙し、破滅させ尽くす。
 冷徹な強豪校、西住流を色濃く受け継ぐ黒森峰女学園ですら、西住みほの力を受け入れることは出来なかった。西住しほすら震え上がる外道をやってのけ、西住まほは腐臭漂わせる邪悪となった妹の気配に怯えきった。「もはや黒森峰に用はない。西住流など役に立たない」。ばっさりとそれらを見限った鬼神西住がその昏い双眼で見据えた先は、大洗女子学園。まだ何も描かれていないまっ更なキャンパス。鬼神西住は、そこに「己の戦車道」を刻みつけることにした。黒色の絵の具しか持たない筆で、じっくりと、念入りに、丁寧に、闘争のための『道具』を描き始める。
 一度は想像しただろう。心に闇を持つ西住みほを。理不尽に倍の理不尽を突き返し、恐怖を恐怖で押し返す西住みほを。そして途中で目を背け、美しい原作の西住みほに再び目を向け直したろう。この作品はそれを許さない。光があれば、闇がある。光が美しく強いほど、闇はより深く、より濃くなる。『鬼神西住』はそうしてこの世に誕生したのだ。
 この作品を読むときは、どうかかの有名なフリードリヒ・ニーチェの言葉を思い出してほしい。なぜなら、鬼神西住は確かに邪悪だが、そこにはブレのない明確な意志があり、聴くものの心を熱く昂ぶらせる言葉と完全な実行力があり、それらは強大無比の知識と技術と経験によって完璧に裏打ちされている。敗北を想像させない彼女は、確かにカリスマなのだ。誰もが熱狂し、陶酔し、その無敵の背中に永遠に付いて行きたくなるほどに。彼女と一瞬でも目があっただけで幸福を感じ、彼女のためなら命を犠牲にするのも惜しくないと思えるほどに。だから、どうか、彼女に深入りしてはいけない。

「お前が長く深淵を覗く時―――深淵もまた、等しくお前を見返している。その時、お前もまた怪物にならぬよう、心せよ」








 ※10話現在、秋山殿が絶賛深入り中!秋山殿逃げて!でも逃げないで!どうなっちゃうの!どうなっちゃうの!!超ゾクゾクするうう!!
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~ Comment ~

 

へへへ……正直ね、鬼神西住本編より紹介文の方が面白いんじゃね?って思っちゃったけど、この素晴らしい紹介に負けないくらいのものを書きたいと、友爪思うよ。

 

私も読んだ!これがアニメなら即食いついてたよ?なぜこうならんかった!!
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